14.口腔内、気管内吸引
吸引について
使用目的にあった吸引器を主治医や看護師と相談して選定してください
吸引器にあった使用方法を習ってください
故障時の対応方法についてならってください
故障時に対応できるよう非電動的式の吸引器も準備した方がいいです
公費負担制度をうまく活用してください
(主治医や病院のソーシャルワーカーに相談してください)
入院中に購入した吸引器で練習することが望ましいです
1.口・鼻吸引
吸引とは
痰や唾液、鼻汁などを自分の力で十分出せない場合に器械を使って取り除く方法です。
吸引は本人にとって決して楽ではないです。しかし痰や唾液を取り除くことで、呼吸を楽にし、肺炎などの感染症を予防するために必要なことです。
1)準備するもの
吸引カテーテル 0〜1歳:6F 1〜2歳:8F 2〜10歳10F 12歳以上:12F
吸引器 アルコール綿 吸引カテーテル保管容器(100円均一などで売っているタッパーなどで十分) 水道水
2)方法
@手洗いをします 手洗いできない時はアルコール綿で手をふく
A観察 (呼吸・ごろごろいっていないかなど)をします
B吸引カテーテルを吸引器の接続ホースに接続します
C吸引器のスイッチを押し、吸引カテーテルの根元をおり曲げ吸引圧がかかることを確認します
D利き手で吸引カテーテルの先端から10cmくらいのところをペンをもつように握ります
E口または鼻から喉の手前までカテーテルを入れます
(
F奥まで入れたらゆっくり左右に回して抜きながら吸引します
(吸引時間はだいたい10秒以内、一回で吸引できない時は呼吸状態が落ち着いてから
もう一度行う)
H吸引が終わったらアルコール綿で先端に向かってカテーテルをふき取ります
I吸引カテーテルと接続管の中を水道水で吸引器の圧を利用して洗い流します
J吸引器のスイッチを切ります
K吸引カテーテルを容器で保管します
3)注意すること
@吸引前後は呼吸状態を注意してください
A喉の奥を吸引すると嘔吐を誘発することがあるので、食事中や直後は注意してください
B口が開きにくい場合は親指と人差し指で軽く押さえながら吸引すると吸引しやすいです
C鼻の吸引時は鼻がツンとした痛みを感じるので、鼻の孔から数cm入れたらのどを目指すように方向を変える
4)こんな時は
鼻からの出血:鼻の粘膜は傷つきやすく出血しやすいの吸引を中止します
嘔吐:誤飲しないように顔を横向け、口の中の吐物を吸引します
顔色が悪くなったら:吸引を中止
痰が固くて吸引できない:吸入や部屋の湿度を調整する
痰の色がいつもと違う:赤色は出血の可能性 少量は様子観察 大量の時は直ちに病院受 診黄色は感染の可能性 熱など異常があれば受診
2.気管内吸引
1)準備するもの
吸引器 アルコール綿 吸引カテーテル カテーテルを保管する容器(口・鼻吸引とは別に保管する)
水道水
2)方法
@手洗い 手指の消毒をします
A吸引カテーテルを吸引器の接続ホースに接続します
B吸引器のスイッチを押し、吸引カテーテルの根元をおり曲げ吸引圧がかかることを確認します
C利き手で吸引カテーテルの先端から10cmくらいのところをペンをもつように握ります
D吸引圧をかけた状態で吸引カテーテルを気管内にゆっくり入れます(入れる長さは入院中に医師看護師と相談してある程度の目安をつけておくといいと思います)
(一回の吸引は10秒以内が目安です)
F吸引が終わったらアルコール綿で先端に向かってカテーテルをふき取ります
G吸引カテーテルと接続管の中を水道水で吸引器の圧を利用して洗い流します
H吸引器のスイッチを切ります
I吸引カテーテルを容器で保管します
3)注意すること
@吸引カテーテルは乾燥して保管します
A吸引カテーテルは一日一本を目安に交換してください
B吸引カテーテルを保管する容器も毎日洗ってください
C吸引カテーテルが回りのものに付着しないように注意してください
4)こんな時は
なにも引けてこない:期間に入れる長さが短い 分泌物が固くなっている可能性
顔色が悪い:吸引の中止
血液がひけた:主治医の相談 受診