17.胃瘻交換
〈交換前の準備〉
1)製品の確認:開包する前に、使用予定である胃瘻バルーンボタンのシャフト外径(Fr)およびシャフト長(mm)の確認を行う。
2)バルーンの検査:滅菌蒸留水をバルーン内に注入し、漏れ、片膨れ等の異常がないことを確認する。
バルーンの検査後はバルーン内の滅菌蒸留水を完全に抜き、バルーンが収縮することも確認する。
〈交換方法〉
1)胃瘻孔周囲の皮膚を清拭する。(ウエットテッシュを使用)
2)シャフト先端および胃瘻孔にカテーテルゼリーを塗布し、胃瘻孔に沿って慎重に胃内に挿管する。
3)必要により(瘻孔が狭窄や斜めで挿入しにくい場合)留置されていたカテーテルを抜去する際に、胃瘻孔内にスタイレットを挿入(留置)する。この場合は、あらかじめ、バルーンボタンの注入口にアダプタ(逆止弁開口用)を装着し逆止弁を開口させた状態で挿管したのち、注入口よりスタイレットのみ抜去する。
4)シリンジを用いてバルーン内に各バルーンボタンの推奨容量の滅菌蒸留水を注入する。
5)胃瘻バルーンボタンが瘻孔内でスムーズに回転することを確認する。
6)バルーンボタンの注入口にフィーディング・減圧チューブを接続して、胃液や経腸栄養剤など胃内容物の吸引が出来るかを確認する。胃内容物がないと逆流の確認が困難であるため、この時に白湯を適量(20〜50ml)あらかじめ注入するなどしておく。
7)医療施設での確認(行わない施設あり):カテーテル交換後の確認方法は、直接法と間接法に分類される。直接法とは、胃内視鏡検査により、胃瘻カテーテルの先端およびバルーンを直接視認することにより、カテーテルの胃内への挿入を確認する方法である。一方、間接法とは胃瘻カテーテルの先端およびバルーンを直接視認することなく、X-P検査でカテーテルの胃内への挿入を確認する方法で、造影剤や空気を注入して行う。